Palmanova/Friuli-Venezia Giulia/ITALIA
2015年春、パルマノーヴァを訪れた。(前回記事の「つづき」です。)
町の中心 グランデ広場(Piazza Grande)に隣接するドゥオーモの前に、神父さんと少年が並んで立っている。
その前を、次々に車がやって来て停まる。
神父さんが 手に持った 小さな棒を振りかざし、車の上で チョンチョンと振る。
おそらく、車やドライバーへの「祝福」をされているのだと思うのだが、
それは、日本の神社で 神主さんが訪問者の頭上で「御幣(ごへい)」や「神楽鈴」を振ってお祓いするときの様子と似ていた。
「祝福」を兼ねた イタリア式「交通安全祈願」なのかもしれない。
祝福してもらった車が、ゆっくり発進すると、次の車が神父さんの前にやってくる。
そしてまた、神父さんが 棒を チョンチョンと振る。
その繰り返し。
祝福のドライブスルーだ。
祝福待ちの車は、ドゥオーモ脇の通りからどんどん現れる。
祝福を終えた車は、六角形の一辺を進んで別の道に消える。
町じゅうの車が 列をなしているのか・・・。
町の中心グランデ広場に置かれた「真っ赤な犬のオブジェ」と広場に隣接するドゥオーモ
次々に現れていた車の列が途切れ、神父さんたちも引き上げていったので、バロック様式っぽいファサードを眺めながら ドゥオーモに入ってみた。
ドゥオーモと言うと、どーも大きい教会を想像してしまうが、小さい町のドゥオーモは 比較的 こじんまりしている場合が多い。
それでも内部の装飾など、大きな町の大聖堂に引けを取らず立派なことが多く、パルマノーヴァのドゥーモも例外ではない。
パルマノーヴァのドゥオーモ(カトリック大聖堂)内部の様子
そんな素晴らしい教会の中で、地元のおばちゃんたちが「井戸端会議」ならぬ、「神端会議」に勤しんでいる。
ヒソヒソ声で話している この感じの「会議」は、洋の東西を問わず とかく長いことが多い。
誰もいない祭壇の様子を撮影しようと、会議が終わり解散するのを しばらく待ったが動きはない。
それで仕方なく、お3人さんに 写っていただくことにした。
何を話しているのかは判らぬが、2年後の 2017年、自分たちの暮らす町が 世界遺産に登録されることを、この時 彼女たちは 想像していただろうか。。。