Cathédrale Notre-Dame-de-l'Assomption
前回、クレルモン=フェラン(Clermont-Ferrand)へ訪れた際の話を書いたが、街の様子についてはあまり触れなかった。
そこで今回は、少し街の様子について書いて見ようと思う。
クレルモン=フェラン一番の見どころは、町のシンボルでもあるノートル・ダム・ドゥ・ラソンプシオン大聖堂(Cathédrale Notre-Dame-de-l'Assomption)。
ゴシック様式の立派な聖堂を目の前にすると、その大きさも然りながら、色の「黒さ」が印象に残る。
もちろん決して汚れているわけではない。建材として使われた石の色だ。
街を見渡せば、大聖堂以外の建物にも、同じ黒い石で造られた建物がたくさんある。
そのため、街自体の雰囲気も、そのシックな色調から、良く言えば「落ち着いた」、悪く言えば「暗く重い」印象を受ける。
建材として使われている石は玄武岩とのことで、近くの火山から採取されたものらしい。
「火山」に「玄武岩」。。。なんだか学生時代の地学の授業を思い出してゾワゾワしてしまうが、確か・・・マグマが冷えてできた岩石を「火成岩」と言って、火成岩には地表に近い場所で急に冷えて固まった「火山岩」と、地下深くでゆっくり冷えてできた「深成岩」があり、前者の「火山岩」のうち、含まれる鉱物の割合から黒っぽくなったヤツが玄武岩で・・・(止めます・・・)。
火山があることで、思い浮かぶものと言えば「温泉」や「ミネラル・ウォーター」などだが、クレルモン=フェランのすぐ北側に、日本でも有名なヴォルヴィック(Volvic)の村がある。
闇に沈んでゆく 美しき大聖堂
さて、黒い大聖堂の話に戻るが、夕刻、空が黒ずんでゆく時間帯に眺めるていると、とても趣がある。
黒い建物のその色が、更に深く、どんどんと沈んでゆくのだ。
そしてある時、仄かにライトアップが始まる。
大聖堂の正面に伸びるグラ通り(Rue des Gras)から眺めると、街の灯りと調和するように、光に覆われた2本の尖塔が しっとり浮き上がり
幻想的だ。(冒頭写真参照)
また、天気の好い日の昼間に、この「グラ通り」から大聖堂に背を向け、真西を眺めてみると、オーヴェルニュの火山群の中心である山、ピュイ・ドゥ・ドーム(Puy
de Dôme)が見えるらしい。
とても良い景色だと 地元の人に教わったのだが、残念ながら、僕は見ることができなかった。
曇っており、遠景が霞んでいたのだ。
・・・ということで、この時は、下のように、街の写真だけに留まった。
次回訪れた際には、天気が好いといいなぁ。。。
Rue des Gras