「人間は考える葦である」パスカルの顔が埋め込まれた路面/クレルモン=フェラン 【フランス旅】

クレルモン=フェラン(フランス)の路面に埋め込まれたパスカル、ヴェルサンジェトリクス、ローマ教皇、ウルバヌス2世の顔

クレルモン=フェランの路面に埋め込まれた、町に縁の歴史上人物の顔

 

パスカルが唱えた「人間は考える葦である」の句はあまりにも有名だ。
初めてこの言葉を聞いたのは中学生のころだったろうか、全くピンとこなかった記憶がある。

だからと言ってそのとき興味を持ち、『パンセ』を書物で読んだりするような、イケてる学生では なかったわけだが、今になってこの言葉をインターネットで検索すれば、パスカルもビックリ! 瞬時に要約を記したサイトが幾つもが現れる。

『空間によっては、宇宙は私をつつみ、一つの点のようにのみこむ。
 考えることによって、私が宇宙をつつむ。』
 ―― 中公文庫『パンセ』(前田陽一・由木康訳)から引用 ――

なるほど上手いこと言ったもんだ。。。


そのパスカルなど、クレルモン=フェランの町にゆかりの歴史上人物3人の顔が、町の路面に埋め込まれている。(冒頭写真)

西洋史に興味のある方は、街なかを探してみるのも楽しいのではないだろうか。
パスカルの道(Rue Pascal)という、そそられる名前の小路もある。

写真の右上が、そのパスカル(Blaise Pascal)。

左上が、ヴェルサンジェトリクス(Vercingétorix)。
カエサルが率いた古代ローマ軍の ガリア(現在のフランス)進攻に抵抗した、フランスの英雄とされている人物である。

 

『ガリア戦記』的な物語・・・読んでません。。。

4つ前(5/1)のネタに「差し上げたいもの ✿ ―― 5月1日の風習」というのを書いた。

2014年にオーヴェルニュを訪れた際、南部の町ポリニャック(Polignac)のシャンブル・ドット(Chambre d'Hôte)で、クレルモン=フェランから来たというカップルと知り合い、彼女の家でご飯をごちそうになったという話のやつだ。

 

その時、迎えに来てくれた彼氏の車で、クレルモン=フェランから彼女の家がある近郊の町 ル・サンドル(Le Cendre)へ向かうため、オートルート(Autoroute)を南下していたとき、右手に見える丘を指して、彼が「フランスの歴史上のことだけどね」と何かを説明してくれた。

簡単な会話はできるものの、それ以上のフランス語や英語が堪能ではないため、その時はよくわからず、詳しく聞くこともできなかったのだが、この文章を書いていたときに いろいろ調べていて気がついた。

彼が指し示していたのは「ゲルゴヴィアの丘(Le Plateau de Gergovie)」で、
彼が話してくれたのは、英雄ヴェルサンジェトリクスがローマ軍を撃退した「ゲルゴヴィアの戦い(Siège de Gergovie)」のことだったのだ。


Désolé...(デゾレ/ごめんなさい) 無知でホント申し訳なかった。。。


さて、もう一人、写真下の人物はローマ教皇、ウルバヌス2世である。
11世紀末にクレルモンの教会会議で、十字軍派遣を訴える名演説をした方とのことだが、西洋史に疎い私は、もう この辺で・・・いいかなぁ。。。

 

 

2021年07月10日